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株式公開の知識〈第7版〉(日経文庫21)

株式公開の知識 (日経文庫)

株式公開の知識 (日経文庫)

株式公開の準備ってどんなことをするのかな?と思って読んでみました。
いや〜親切に書かれていることは分かるのですが,なにぶん自分の経済金融経営の知識が乏しいため,読んだ内容が右から左にそのまま抜けていく感じでした(苦笑
でも,株式公開するからには会社の情報公開できるよう,今まで何となくとかどんぶり勘定でやってきたことを,まずきちんとするところから始めないといけないようだ,ということだけは感じられました。
そのプロセスのひとつとして「会社諸規程の整備」で,「職務権限規程」の別表となる「決裁権限表」の作成例は,こんな方法があるのかと興味深かったです。

p.109 業務分掌規程と職務権限規程を作るといっても,最も重要であり,かつ最初に作る必要があるのは,実は「職務権限規程」の別表となる「決裁権限表」です。「決裁権限表」は,縦の欄に各部門で識別され区分された業務(業務分掌項目)が表示され,横の欄では各業務分掌項目がどの職位レベルの権限で決裁されたり執行されるのかを表示するものです。

つまり,誰が何をするのか,誰が何を決裁できるのか,を業務×人のマトリックスでくまなく表現してみることで,

pp.109-112 細かすぎるので通常は規程とはしませんが,部門やグループの決裁権限表の横の職位欄を,社員一人ひとりの欄とした部門やグループの決裁権限表を作れば,どの社員が内部牽制上望ましくない業務の兼任をしているかや,どの社員が多くの業務を負担しよく働いているかもわかります。
大企業のように社外のコンサルティング会社や監査法人に高額のコンサルティング報酬を支払うことのできない小規模な上場準備会社にとっては,最も有効な内部統制システムの整備作業となります。

ということです。
また,何か共同で作業をするときは,こういう方法をとると役割分担抜けがなくていいかもね!とも思いました。