言葉と脳と心 失語症とは何か
- 作者: 山鳥重
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/01/18
- メディア: 新書
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ブローカ失語,ウェルニッケ失語については,前者は喋れなくなるやつ,後者は言葉を聞いて理解できなくなるやつ,そしてそれぞれ責任部位が指摘されているので,まあまあ把握しやすいような気がします。
しかし,その他の分類として伝導失語というのがあるのですが,これは教科書等を読んでも何が何だかよく分からないやつでした。
本書を読んで,伝導失語とはどんなものか,ちょっとはつかめたような気がします。
数多くの自験例と失語症研究の第一人者の研究をベースに一般的なことを解説してくれているだけでなく,ところどころで「わたしの考えでは」と,研究としては突きつめられていないかもしれないけれど,どうも本質に近いっぽいなと思わせることを書いてくださっているのが興味深く読めました。