2014ソチオリンピック女子シングル。
男子はSPFSともにTV中継リアルタイムで見ていましたが，女子は平日勤務と重なる日もあり，SPは録画(FS開始前に通しで見て予習！)し，FSのみリアルタイム視聴していました。
- ソトニコワ金。直前のマスコミ報道に煽られて，15歳リプニツカヤにばかり目が行っていましたが，終わってみるとああそうか，と思わせる結果でした。GPSくらいしか見ていないlionusにとってはあまり実戦で見る機会がなく，近年雨後の竹の子のようにニョキニョキ台頭してきたロシア若手女子の一人，という印象しなかったのですが，これは約束された座であったと，SPとFSの演技およびリザルトを見て納得しました。しかし，いかに「約束された座」であったとしても，あのロシア観客の地の底から突き上げるような割れんばかりの声援(失敗したら殺されかねないような・笑)の中，ほとんどミスなく滑り終えたその能力と才能は尊敬しています。
- ヨナ銀。SPもFSも，どんな曲でどう滑ったのか思い出せないようなプログラムで，あれっ？という印象でした。でも，するべきことは全部こなしてミスがなかったのだから，まあ点数は出るわな，ということです。
- コストナー銅。FSで最後のスピンにかかっている時から，涙が止まりませんでした。トリノ五輪では地元で注目されながら9位，バンクーバーではFSでミス連発の16位で国内では随分叩かれたみたいです。しかし，ユーロ女王，ワールド女王に恥じない集大成の演技を見られて本当に幸せです。ずっと，ジャンプが決まればなあ・・・という人だったのですが，今回は3-3も入れ攻めてきた上で，アヴェ・マリアのSP，ボレロのFSともに，優美さと力強さを兼ね備えた成熟した演技を見せてくれました。特にFSは，メダルの重圧もあったでしょうに演技の最初から最後まで微笑みを絶やさず，ひとつひとつの動きに金粉銀粉が散りばめられた軌跡が見えるような，夢のようで，かつ威厳のある演技でした。ロシア！ロシア！の会場の空気を一変させる説得力でした。昔のように，6点満点の芸術点があるとしたら，全員6.0をつけてもいいよ！と思いました。コストナーの銅は私にとってはいちばんいい色のメダルです。
- 4位ゴールド，7位ワグナー，9位エドムンズのアメリカ三人娘。ちょっと最近大きな大会で台乗りから遠ざかっているアメリカ勢ですが，やっぱり地力はあるなあと思いました。皆スピードはあるし，スピンも速くて正確だし，15歳のエドムンズは女子お年頃の体型変化を乗り越えられれば，この先楽しみな人だとわくわくしました。
- 5位リプニツカヤ。団体で金とったしあんたはこれでいいよね！と因果を含められている姿を妄想してしまいます(笑)。抜群の柔軟性を生かしたスピンとか凄いのですが，気になるのがまだ15歳で女子の体型変化を乗り越えられるのか？ということ。低くくるくるっと回るジャンプが15歳の今だけでなくこれからもできるのか？その点でソトニコワとは違うのかもしれません。
- 6位浅田さん。SP終了後，録画を予習する前に朝のニュースでノーカットを見てしまい，3A転倒はともかく，コンビネーションジャンプを吹っ飛ばすという考えられないミスに茫然としてしまいました。SP終了後インタビューで「何も分からない」と目が死んでいる姿に，おいしいもの食べてお風呂に入って一晩寝て気分転換してくれ！と思いましたが，実際そんな感じでOKだった模様です(笑)*1。FSでは，息を詰めて見ていた3Aがふわっと上に跳んで降りてくれたので，まず安心。その後3-3を決め，4つめの3ルッツを決めた後，鳥海アナが「ここまで全て跳べたとしたら，4種類の3回転成功です」と言ったのには，ぐっと来ました。ああやっぱりこの実況アナは今までジャンプの判定で苦汁をなめ続けた経緯を分かってくれているんだな，と。最後まで鳥海アナもほとんど口をはさまず，解説の八木沼さんもジャンプの種類を言うくらいで，演技に集中できる中継でした。6種類の3回転ジャンプを8回決める。世界中で浅田真央しかできないことを成し遂げてくれました。
903 名前：Classical名無しさん[sage] 投稿日：2014/02/21(金) 02:46:46.16 ID:
メダルとかもういいよ
ボナリーのバックフリップとかみどりの後半３Aとかプルの基地外フリーとか
そういうのと同じく後世に語り継がれる演技だったと思う
演技終了後，佐藤コーチがリンクに半身を向け「こいつ，ついにやりやがったな・・・(嬉)」という感じの表情で見やっていたのが，たまりませんでした。
59 名前：Classical名無しさん[sage] 投稿日：2014/02/21(金) 10:00:19.48 ID:
さて 以前応援してきた子が最高の演技をしてくれた
あの子は天才だから少し他人様と変わっている
みんなが金メダルを目指す中あの子は３Aと８トリプルの演技を目指した
佐藤先生と彼女の練習を見た時なんだこれは？とおもった
先生と生徒というより大工の棟梁が二人茶をしばきながら
話し合っているような練習？？？？？職人が2人・・・
私が親なら殴りつけているような時もあったが
根気の良い棟梁は我慢に我慢を重ねる
こりゃオリンピックまで大変だなw
調子のよいときも悪い時も棟梁は根気よく教えた
今の時間この山までどうやってきたんですか？
という時もあった
あの子の知らない時色んな方に棟梁は頭を下げていた
殿堂入りした方なのにあの子のために歳下の人にも頭を下げていた
奥様は大変優しい明るい方でいつもあの子の味方だった
あの子は楽しそうに練習していた
あの子はレジェンドになった
あの子の才能は超えているのであの子の才能に金メダルはついてこれない
ついてこれるのはギネス記録のみ
まあ あの子らしい よかったね 目指した演技ができた
これで棟梁も満足にちがいない
SPが残念だったがSPがああだったからこの演技が出来たと自分は思う
あの子から恩返しができますの言葉が聴かれて最高に幸せであった
自分が聞きたかったのはその言葉であった
あくまで創作だとしても，いい話じゃないですか(笑)。
この創作を読むだけでも目頭が熱くなってしまいます。
- 8位鈴木さん。バンクーバーの時のような「やってやったぜ」感はありませんでしたが，団体FSからずっと長い間緊張感を保つのは大変だったろうなあ，お疲れさまです，と感謝したい気持ちです。
- 10位フランスのメイテ。最初見たのはいつだったか覚えていませんが，どこか自信のない風だったのが，見るたびに堂々としてきて，今回のソチでは抜群の音取りセンスで小気味よかったです〜FS滑り終えてもケロッとしている(ように見える)身体能力には今後も期待ですね！
- 11位イタリアのマルケイ。本大会のイタリアは大人な美女の宝庫です(笑)。FSではマルケイが出てきてからやっと五輪の雰囲気になったような気がしました。それだけ彼女の演技が堂々としていたのだと思います。
- 12位村上さん。1月の四大陸で優勝して自信をつけて臨んだソチですが，五輪独特の雰囲気は大変だったみたいですね。「マモノ」なんて弾き飛ばしてしまうようなはじけるような演技を今後も期待したいです。
- そのほか・・・ゲデバニシビリ(ゲデ子・19位)をまた見られたのは嬉しかったですが，ヘルゲソン姉とマコーケルがSP落ちしてしまったのは残念でしたね〜
