lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

お小遣い(≒可処分所得)は景気にちょっと遅れて上昇する。

お盆休みの間に遅れていた仕事をちょっと片づけたおまけのお話です。
ライフスタイル・ラボ2013年サラリーマンのお小遣い調査(pdf)
1979年以来,大体毎年なされている調査らしいです。
この報告書5ページに,1979年から最新の2013年まで,日経平均株価と併せて折れ線グラフにしたものがあります。このグラフを見ると,サラリーマンのお小遣い額と日経平均株価は連動して動いているようにも見えます。
つまり正の相関があるっぽいということで,グラフの値をExcelに入力しなおして,散布図を描いてみました。

pearsonの相関係数を出すと,0.47です。まあまあの相関具合です。このくらいならサラリーマンのお小遣いは日経平均株価と正の相関があると言っていいですね。
しかし,報告書の折れ線グラフから得た実感よりはちょっと弱い気がしたので,お小遣い額とその前年の日経平均株価との関係になるようにデータをずらして散布図をもう1つ描いてみました。

うん。もっと右上がりぽくなりました。相関係数も0.78とより強い相関を示すようになりました。
つまり,お小遣い額の上昇は日経平均株価の上昇に少し遅れて上昇するということです。
まあちょっと考えればそれが妥当ですよね。
例えば,お小遣い額が記録史上最高の77,725円を記録したのは1990年で,その年の日経平均は23,849円ですが,その前年の1989年が38,916円と最高になっています。
この報告書では2013年は「サラリーマンの平均お小遣い額は 38,457 円(1,299 円減)でバブル崩壊後ワースト更新」「1979 年の調査開始以来、過去 2 番目に低い金額」となっています。
夜明け前が一番暗い,ということならいいのですが〜