日本の優秀企業研究―企業経営の原点 6つの条件(世のため,人のためになってこそ存在することを許される。)
- 作者: 新原浩朗
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/09
- メディア: 単行本
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日本の優秀企業研究―企業経営の原点 6つの条件 (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 新原浩朗
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 文庫
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著者は,企業の収益性,安定性,成長性の三つの要素に着目し,過去十五年間にわたる数字を追い,約30社を優秀企業のモデル企業として選び,財務データや社史,公表資料等はもちろん,経済雑誌や新聞記事等など徹底した文献調査をおこなったそうです。また,社長・会長にもあらかじめ文献調査をもとに作成した論点を送付の上,インタビューもされたそうです。
う〜ん。すごい手間がかかっていますね。
本書はそのすごい手間がまんべんなく反映された迫力があります。
さてそのすごい手間から導かれた優秀企業の条件は以下の6つ。
- 分からないことは分けること
- 自分の頭で考えて考えて考え抜くこと
- 客観的に眺め不合理な点を見つけられること
- 危機をもって企業のチャンスに転化すること
- 身の丈に合った成長を図り,事業リスクを直視すること
- 世のため,人のためという自発性の企業文化を埋め込んでいること
以上を踏まえた上で「優秀企業の企業像」なるものをまとめるとすれば,
自分たちが分かる事業を,やたら広げずに,愚直に,真面目に自分たちの頭できちんと考え抜き,情熱をもって取り組んでいる企業
となるそうです。
以上のまとめには,第6の条件にある「世のため,人のため」という言葉は出てきませんが,この第6の条件の「世のため,人のため」ということは残り5つの条件に全て関係していることではないかと思います。
つまり,上記第1の条件から第5の条件までは全て,企業が持続的に発展し将来も存続するためということに収斂していくと思われるが,そもそもその企業がその形のまま存在し続けるためには,社会からその存在を許されているという前提が必要です。社会からその存在を許されるためには,社会にとってその存在が有用である,役に立っていること=世のため,人のためになっていることが求められる,ということです。
8月1日の記事に書いた,
- 作者: 古野庸一,小野泉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/16
- メディア: 新書
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