工学部ヒラノ教授と七人の天才(奇人変人カタログ?)
- 作者: 今野浩
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2013/03/22
- メディア: 単行本
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p.15
この本では、東工大で過ごした19年間に出会った、特別にすごい”大岡山七人の天才”を紹介することにしよう。
上と同じく工学部ヒラノ教授シリーズですが、こちらには「怨念」成分はありません。
いつもの軽妙な語り口で「工学部の語り部」をなさっておられます。
『すべて僕に任せてください』の主人公であった、白川浩博士も「七人の天才」のトリとして再登場しています。
以前『すべて僕に任せてください』を読んだときには、白川博士に対するヒラノ教授の感情は愛憎入り混じったものではないかと思ったところもあったのですが、本書での記述からは、「憎」と感じたのはヒラノ教授の後悔と自責の念だったのかもしれないと感じました。
本書では素直な「恋文」が綴られています。ヒラノ教授もお年を召されたせいかもしれません。