工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち(大学教授を支えるスタッフのお話し。)
- 作者: 今野浩
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2012/10/19
- メディア: 単行本
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今までの内容とは角度を変えて、工学部ヒラノ教授を支えた歴代秘書と大学職員のエピソードです。
p.123
公務員は、”送れず、休まず、働かず”と批判されている。しかしヒラノ教授は、再び大声で反論する。「彼らは、大事なところではきっちり仕事をしてくれる、頼もしいイキモノだ」と。
独立法人化されてからは、経費削減のため事務官の数が大幅に減らされたので、派遣職員やアルバイト主婦が大増殖した。現在の研究科長は、「事務官は忙しすぎて、何もレクチャーしてくれない。それはともかく、このような大事な仕事を、アルバイト職員や外部業者に任せて大丈夫だろうか」とぼやいているだろう。
平時にはこれでやっていけても、”想定外の”事が起きた時にどうなるかと考え出すと、真面目な研究科長は夜も眠れないのではなかろうか。
東工大についての話です。上記で述べられている懸念については、大学業界の端っこにいるlionusも同感です。
経営に四苦八苦している私大などでは状況はもっと深刻になっているはずです。”平時”でもすでに業務に綻びが(非常勤の目から見ても)出ているような感があります。