lionusの日記(旧はてなダイアリー)

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コンプライアンスの考え方―信頼される企業経営のために(薄いけれども確かに「考え方」から示してある。)

コンプライアンスの考え方―信頼される企業経営のために (中公新書)

コンプライアンスの考え方―信頼される企業経営のために (中公新書)

同じ著者による
図解 コンプライアンス経営

図解 コンプライアンス経営

こちらの方はノウハウ本的な内容であったのに対し、『コンプライアンスの考え方』の方は、まさにコンプライアンスとは何か、その「考え方」について述べられているのがとても参考になりました。
参考文献も挙げてあるので、芋掘り*1もちゃんとできるのが助かります。
本書に直接書かれていることではないのですが、読みながらlionus的にふと思ったことは、ある企業においてコンプライアンスがきちんと実践されている状態は、人でいえば「心身ともに健康な状態」に似ているのではないかということです。人間は、少々血圧や血糖値が高くても(不快な)自覚症状がない限り、まあ普通に働けるはずです。でも高血圧や高血糖を放置しておくとある日突然卒中で倒れたり、腎臓がダメになったりなど、その弊害がいつかは出てくるかもしれません。コンプライアンスがイケてない状態の会社は、高血圧や高血糖など、望ましくない状態を抱えている人の体に喩えられるかも・・・と思いました。
ちなみに、「心身ともに健康」の定義や基準は、時代や文化等によって変動する可能性があります(例えばメタボの基準とか。)。そういう点でも、コンプライアンスは健康概念と似ているような気がします。

*1:原典に当たること