大学における学習支援への挑戦―リメディアル教育の現状と課題(日本リメディアル教育学会の本。)

日本リメディアル教育学会監修の本を図書館の新着図書で見つけて、目を通してみました。
学会が実施した全国の大学へのアンケート調査の結果や、各大学の実践例が載っているだけでなく、リメディアル教育の様々な側面についての概説も入っています。

大学における学習支援への挑戦―リメディアル教育の現状と課題

「学習支援センター」の、ある実践例の中にあった記述：

p231【全体的な傾向】

• 全体的な傾向としては、センター設立当初に想定されていたような、高校内容の復習をしたいと言ってくる学生はほとんどいないのが現状である。
• 大部分の学生は、単位が欲しいのであって、高校の教科書を勉強しなおしたいわけではない。

(笑)
他にも公文式の教材を使っている例などがあり、それはそれでひとつの方法だと思いました。
大学教育の「理想」と「現実」のせめぎ合いがコンパクトに示されている1冊になっています。
実践例の中には知り合いの先生が書かれたものや、自分がかつて非常勤で行っていた大学のものもあり、何とも身につまされる気持ちになります。