lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

コクヨの1分間プレゼンテーション/A4・1枚究極の企画書―伝わる!通る!夢が叶う!/大学生のための論理的に書き、プレゼンする技術/「優」をあげたくなる答案・レポートの作成術(プレゼンテーション授業の教科書と参考書+α。)

4月からの新年度の非常勤仕事で「プレゼンテーション」の授業を担当する予定です。コンピュータの授業のため、PowerPointを使うことになるのですが、単にパワポの使い方に終始するのではなく、プレゼンテーションの構成と実行についても扱うよう授業を設計しました。
個人課題とグループワーク課題の二本立てで評価をおこなうこととし、前者についてはPowerPointによるスライド作成と、1分間プレゼンの実行を課すことにしました。後者については、グループメンバーは教員が割り振りますが、グループワークで起こりがちなこととして、一生懸命やる(やらされる)人とさぼる人など、負担配分が偏り、グループ内に不満が生じることが考えられます。そのようなことへの対策として有効かどうかは分かりませんが、最初からグループワーク上の役割類型を提示してお互いに割り当てること、さらにメンバーそれぞれが役割をどのように果たしたかの記録まとめを「書記」役割が責任をもってグループワーク報告書として提出することを考えています。
グループワーク課題の評価は、作成したプレゼンスライドとプレゼンテーションの実践に加え、このグループワーク報告書にも基づいておこなうつもりです。つまり、グループワーク報告書から、メンバーそれぞれの「貢献」について判断し、グループワーク課題の評価を個人のそれに落とし込む際の重み付けとして参考にするということです*1
さてさてどうなることやら。
「教科書」として指定したのは以下のテキストです。
ドリルでマスター!PowerPoint2010&プレゼンテーション
PowerPointの操作だけでなく、プレゼンテーションに関する一般的な事柄がまとめられているセクションがあるのが採用のポイントでした。
個人課題で課すPowerPointでのスライド作成課題はこの中から出す予定です。

コクヨの1分間プレゼンテーション

コクヨの1分間プレゼンテーション

個人課題の「1分間プレゼン」はこの本が元ネタです。授業の参考書として挙げています。
以前の記事でも言及しています。
他に以下の2冊も参考書として挙げています。
A4・1枚究極の企画書―伝わる!通る!夢が叶う!

A4・1枚究極の企画書―伝わる!通る!夢が叶う!

「A4・1枚」にまとめるということもいいのですが、何よりも報告書や提案書を立ち上げるためのシンプルな「枠組み」を示していること、そしてその枠組みにしたがって作成された例が豊富に示されているのがいいですね。増刷を重ねていることから、好評なロングセラーなのだろうと思います。
なお、グループワーク報告書はA4・1枚(書式自由)で提出を指定するつもりです。
大学生のための論理的に書き、プレゼンする技術

大学生のための論理的に書き、プレゼンする技術

どちらかというと「プレゼン」よりも「書き」の方がメインで参考になりそうですが、「書」くためにアイディアを起こし、文献やデータを調べ、構成する方法はプレゼンする際にも必要なことなので参考書に挙げました。類書は色々出ているのでしょうが、「技術」と銘打っているように必要なことを行動レベルまでに落とし込んで書かれているため、具体的で分かりやすいです。パラグラフライティングが紹介されているのが自分的にもとても参考になります。
他に、この授業の参考書にはしていませんが、他の類書でイイ!と思ったものです。
「優」をあげたくなる答案・レポートの作成術 (講談社文庫)

「優」をあげたくなる答案・レポートの作成術 (講談社文庫)

大学教員の立場から、大学の試験やレポートで”うまくやる”ための方法を説いています。
書架で見かけパラパラとめくってみたところ「お願い文は書くな!」という旨の記述が目に入ってきて思わず読んでしまいました(笑)。
インプットインプットで高校まで過ごしてきて、レポートや記述式答案をほとんど書いたことのない大学新入生にはいい本だと思います。

*1:万一記述に誤りや欠落があると評価に影響する可能性があるので、「書記」は報告書の提出前にグループ内でチェックしてもらうようにする。また、報告書は「書記」から提出された後、クラス内に公開する。