lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

ハカる考動学(ビジネス大学院*1の授業っぽい本。)

ハカる考動学

ハカる考動学

探し物をしている途中で見つけて,Googleブックか何かで目次を見てちょっと気になったので読んでみました。
要するに,答えが一意でない曖昧な問題を解決するために,自分なりの「ハカり」方,言い換えれば着眼点を持てというのが本書の主張のようでした。
ケーススタディで物事を定量的もしくは具体的指標に落とし込み,物事のつながり=相関を探り出す「コツ」のようなものを説いておられます。
ビジネススクールでは,ケーススタディを授業でやっていると聞きますが,まさにそのような授業が本になったような感を受けました*1。しかし,語り口が軽妙なので,非常に口当たりよくすいすい読めます*2
ところで,昔読んだ,畑村先生の本を思い出しました。
数に強くなる (岩波新書)

数に強くなる (岩波新書)

本書についても,以前

数の話は沢山出てきますが,事象をよく観察し,自分なりの判断ができる「尺度」を持とうというのが本書の主張であろうと思いました。

http://d.hatena.ne.jp/lionus/20091112#p1

と書いています。

*1:著者の三谷宏治先生はK.I.T.虎ノ門大学院の主任教授

*2:ただし,読んだだけでは「ハカれる」ようにはならないと思います。三谷先生も「頭を悩ませ、手を動かして「ハカる」ことではじめて分かる「曖昧な問題」に挑まなくては、ヒトはこれからの難問に決して立ち向かえない」と書いておられます。実際に演習することが必要です。