lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

「学長から『これ以上騒ぐと学士号は与えない』という警告を受けた」スキナー先生。

B・F・スキナーの生涯(pdf)
Twitter経由で知りました。大学の紀要論文です。
タイトル通りの内容+行動主義への批判に対する反論で構成されています。
行動主義が攻撃されるのは,お前になんか「コントロール」されてたまるかという感情が先に立つからなんでしょうが,何で攻撃されるのん?というあたりをもっと突っ込んで論じて欲しかったかもです。
日曜の早朝からなかなか面白く読めたのですが,最後に,伝えられているスキナーの人となり等から,

スキナーはあるいは「アスペルガー障害」を有していたのではないかと考えられる。

と書いておられるところでは「は?」と思わず声が出ました。
だからどうだという感じで,このことを書く意義が理解できませんでした。
論文の結びに,

仮りにアスペルガー障害であった場合,スキナーには人生を通して何らかの生きにくさがあったかもしれない。しかし,生きにくかったかもしれない中で,彼は研究をつづけ,成果を出した。B・F・スキナーは心理学の歴史において重要な人物となった。

とするくらいなら特に,アスペルガー障害だったかもと,本人を「診察」することなしに伝聞情報でお書きになることもないだろうに・・・と。
心理学徒のはしくれにも面白く読め,参考文献リストも興味のある向きには有用であろう論文*1だったので,この最後だけが惜しかったです。*2

*1:こーいうのは紀要だから書けるのだよね〜という感じでした。

*2:スキナーはアスペルガー障害だったかもと考えることで,何か新しい見方ができるとか,lionusには思い及ばない何か重大な意義・意味があるのかもしれませんが・・・