「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達(この場合,タイプライターが例えに出ているところがいい感じ。)
「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達
- 作者: ヴィゴツキー,土井捷三,神谷栄司
- 出版社/メーカー: 三学出版
- 発売日: 2003/08
- メディア: 単行本
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読む前の印象からは意外であったのは,本書はヴィゴツキーの講演録を複数まとめたもので,なにかひとつの筋にしたがって書かれたものではないことでした。
教師は教授・学習過程のなかで,一連の萌芽をつくりだします。つまり,実を結ぶためにはその発達のサイクルをたどっていかなければならないような発達過程を生じさせます。発達過程を素通りするなら,何らかの新しい考えを子どもに,直接的な意味で植えることはできませんし,子どもを外的活動に,たとえばタイプライターを打つことに慣れさせることができるだけです。発達の最近接領域を創造するためには,つまり内的発達の一連の過程を生みだすためには,正しく構成された学校での教授・学習が必要なのです。
日頃自分がやっていること・・・例えばワープロで挨拶文を作成することを「教える」ことからすると,耳が痛いです。
操作のみで本当の意味での”使い方”を教えて(育成して)いるのか,ということです。
「発達の最近接領域」は,”知ってるつもり”の基本事項ですが,読む機会あってよかったです。