長生きするが勝ち。

学問的なことは別として，私的に大変お世話になったO先生の最終講義を聴講してきました。
今の大学に来られる前までのこと（生い立ちとか）は部分的にしか存じ上げなかったので，興味深かったです。
何で大学に入って研究を続けたいと思うのかというお父上の問いに対して，「好きだから」と答えたところ，「研究するのならば，"work to serve humanity"でなくてはならない。好きでやる（dilettante）だけでは駄目だ。それだけならば研究なんてするな。」と言われたそうです。
ガーン。
O先生の世代でしたら，娘に対する父親の権威というか影響力というのは，きっとlionusたち世代のそれには比べようもなく強大だったと思うので，その父親からこのように言われたら，lionusだったらもうそれだけでビビってしまって，二の足を踏みそうな気がしました。
でも，O先生は大学に入学されて勉学（研究）に励まれ，その後，ご結婚し家事・育児等をこなされながらも，再び研究の世界に入り博士号をお取りになられた後，今の大学に来られたのです。
いやいや，本当にすごいです。美人でお嬢様で頭も良くてそして人並み外れた気力というか努力をされる，こんな人って本当にいるんだなああああ，と，ずっと以前からの思いをさらに強くしてしまいました。
退官されてから，どうされるのかなと思っていましたが，また別の大学の招聘教授として活動されるご予定だそうです。
「退官」という二文字が全く想像できないほど，イキイキ・・・というかびゅんびゅんごうごう台風（エネルギーの塊）のような勢いなので，まだまだ活躍されることと思います。個人的には，とても楽しみです。