lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

昔の自分の「教育実習ノート」が出てきた。

シュレッダーを買ったのをきっかけに,家の中のお片付けにかかっています。
すると,忘れていたブツがいろいろと発掘されてきました。大学院入試の勉強資料とか,教育実習の時の「教育実習ノート」*1とか。
「ノート」というくらいですから,そんなにボリュームがあるわけでもなく,片付けの途中でついペラペラとめくって見てしまいました。
昔むかしのことなので,記憶から消えていて思いもかけなかったことが結構あります。

  • 7時間(うちAETとのTeam Teaching1時間)の実習授業→2週間の実習期間で結構授業もたせていただいてたのですね。
  • 実習3日目早々,3年生を前に,授業時間を丸々使い即席のスピーチ(「大学の話などのいわゆる”雑談”」と記している)をしたらしい→指導していただいたK先生のコメント:「即席で,50分のスピーチが出来,しかも生徒を魅了した。頭の回転と度胸に感心した。」
  • 教育実習期間は,ちょうど文化祭の前にあたっており,恒例の(学年・クラス対抗)合唱祭の練習に,かなり奮闘していたようだ。K先生の担任クラス1年7組の生徒を焚きつけていた様子がうかがえる。*2
  • 実習10日目には3年生のクラスで,やはり1コマ丸々”受験勉強”について話をさせていただいたらしい→K先生のコメント:「あなたの話は具体的で to the point なので生徒がよく聞きます。「生徒に話を聞かせる」というのは大変な事なのですよ,実は。」

”受験勉強”について話をさせていただいた件については,以前に書きました。
その時に配布した印刷資料(昔懐かしい日本語ワープロ富士通OASYSで作成)がノートに貼り付けてあったので,内容を以下に晒してみます(一部,レイアウトを変更していますが,語句は当時のママ)。


☆弱点別対策について,具体例☆
【英語】

  • 文法問題ができない(穴埋めなど)→文法の問題を一冊仕上げておく。(旺文社の「英標」など問題のパターンが多く,解答・解説が充実しているのでオススメ。でもちょっと高度かな?)
  • 和訳ができない→語彙力・構文力不足か,日本語が不得意(日本人だけどね)なのが原因と思われる。どちらかによって対策は微妙に違うが,まずは語彙力・構文力のUPと,学校のリーダーの予習をきちんとすることから。焦って英文解釈用の問題集なんか買い込んでも本棚のコヤシ。
  • 長文問題ができない→語彙力・構文力不足か,英文を英文のまま頭の中で処理できない(日本語にいちいち直す)ことが原因。また,現国も不得意な場合は日本語・英語共に文章を読みこなす力が不足していると思われる。前者の場合は毎日英文に触れることから。具体的には和訳対策と同様なやり方でいいだろう。軌道に乗ったら,長文入試問題集をこつこつやってさらに実力UP。後者の場合はやっかい。まずは国語と英語の授業を,文章の論理的な展開に意識をおいて受けることから。
  • 英作文ができない→合意力・構文力のUPを目指す。英作文用の問題集を仕上げたり,誰かに添削をしてもらうのがいいだろう。まあ,ともかく作文をする機会を作ること。問題集としては,Z会の英作文のトレーニングがおすすめ。(でもやっぱり高度かな。)

具体例が英語ばかりで,なんだか悪いのだけれど,こうやってやるんだな,という感じをつかんでもらえればうれしいです。ただ漠然とお勉強するのではなく,自分の弱いトコロを補強していくという「意識」をもってやってください。イメージとしてはしらみつぶしの「東京大空襲」ではなく,湾岸戦争の「ピンポイント爆撃」のような感じです。(例が悪い…)
もっと詳しいことが知りたい人,私立文系以外の国公立の人などはゴマブックスの「赤本の使い方」という本を読んでください。


お勉強スケジュール・改訂版*3













二年生の秋ごろから英単語・英熟語(ターゲット等)+学校のお勉強
二年生の春休み志望校の赤本をやる(弱点の発見)
4割できたら(社会科を除く)合格はまずまちがいなし?!
→万一できてたら,もう少し上を狙ったほうが…
→別に全然できなくても心配することはない
三年生の一学期赤本をやって発見した弱点の補強+学校のお勉強
例えば古文の文法とか→文法問題集をやる etc.
例えば日本史とか→山川の日本史一問一答 etc.
三年生夏休み赤本をやる(もう一回!)+学校の宿題+予備校の講習会

前回よりも改善されてないようなら,反省の余地”大”
自分自身のお勉強(長文問題を集中的にやるとか)をしてもいい(余裕があれば)
三年生二学期再び弱点の補強+学校のお勉強(あまり学参や問題集をコロコロ変えない方がいい)(三冊をつまみ食いするより,ある程度のボリュームの一冊をくり返しやる方がいい)
三年生冬休み赤本をやる(またまた!)+学校の宿題+予備校の講習会

今度は試験時間どおり(90分なら,90分以内で)弱点の最終チェック
三年生三学期
(直前期)
赤本で探り出した弱点の補強,赤本のみなおし(特に暗記物がポイント,単語,歴史,漢字など)

  • 三年生の夏休みまでは英語と国語の力を伸ばすことにポイントを置き,社会(例:日本史)はその余力ですればいい。(英語と国語は勉強の効果が出るまで時間がかかる)
  • 「知っていないことを知ればいい」わからないトコロをあぶり出して,それを補強すればいい。例えば英単語をaから一個一個覚えていかずに,まず買ってきたら最初に,知っていて使える単語にはaの印を,知っていても使えない単語にはbを,そして知らない単語にはcをつけてbとcを覚えてゆけばいい。
  • 現国を敬遠するなかれ。現国ができない人は,英語である程度のレベル以上になると行き詰る。(もちろん,それは”バイリンガル”だったら別かも)
  • 社会は汚してもいい教科書を買ってきて,赤本に出てきたトコロに線をひく。それによって,志望校の傾向が具体的に浮かび上がってくる。
  • 「学校のお勉強」と何回もあるが,別に私は学校のまわし者ではない。学校の授業は決して受験と無関係ではなく(いや,直結している),また学校にいる時間を考えると授業をないがしろにするのはもったいない。現役生は時間がないのだ。

*1:実習の記録のようなものです。教員免許をとるためにはご存じのように「教育実習」が必修ですが,その単位認定の基礎資料になるものです。

*2:なぜ当時のlionusが合唱の練習に”奮闘”していたかというと,lionus母校の文化祭そのものは公立高校のよくある感じで対外的には大したことはなかったのだが,合唱祭だけは突出して熱く,結果としてレベルはそれなりに高くなっていた。しかし,1年生はそれを知らないものだから,思春期特有のシャイさもあり「真剣に歌うのはカッコ悪い」という姿勢で合唱祭に臨んだところ,先輩の合唱美声迫力に圧倒されショックを受け,ある意味,”国泰寺高校の洗礼”を受けるのでした。

*3:「改訂版」とすると,初版があったのか?