lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

喋る人には喋らせる。

lionus2008-12-05

写真は,先日の授業の板書です。
先月の研究会は,お休みするつもりだったのですが,id:nisinohr先生がご自分の実践なさっておられる授業について報告をしてくださるということで,予定を変更し,遅刻しながらも拝聴してきました。
「活動中心の多人数授業」の実践で,受身的受講から自律的に学習できるように,授業を設計していくお話でした。
学生に活動させるということは,典型的な講義形式の授業に比べ,予想外で教師がコントロール困難な要素が増えることにつながるので,予定通り授業を進行させるのは,なかなか難しいです。
nisinohr先生のご報告では,2000年からの試行錯誤から得られた知見が示され,非常に参考になりました。
拝聴してよかったです。
早速,まねっこlionusは,nisinohr先生が示されたノウハウのうち,

  • 学生に話し合い(グループワーク)をさせる場合は,グループ内での各人の役割を決める(司会,書記,報告書清書,お休み,等々)

と,いうことを先日の授業で2回ほど試してみました。
なお,「お休み」という役割は,「参加はするけど積極的には関わらないという役割を作り宣言させる;バイトや部活などで忙しい人間」とうものだそうです。グループワークはやる人とやらない人の差があること,そしてその取扱いが難しいのですが,それへの対策として考えられたそうです。
nisinohr先生の授業とは違い(継続的授業内グループ),lionusは当日単発でグループワークをおこないました。
役割を決めさせると,話し合いが比較的スムーズに進むような気がしました。
以前から,他の学校の他の授業でも一部グループワークを取り入れているのですが,ただグループを組ませただけでは,「仕事」の立ち上がりがのろのろとし,経過にも「ぐだぐだ感」が強い傾向があります。
lionusは歩き回りあちこち突っ込みを入れ「お尻を叩いて」いたのですが,先日の経験で「構造化する」ことは重要だと感じました。
グループワークのアウトプット=話し合いの報告書がぼちぼち出揃った頃を見計らって,各グループの解答をまとめて板書しながらコメントを加えていくようにしたら,私語でぐだぐだになりがちなクラスでも随分「引き締まった」授業になりました。
この授業パターンをレパートリーのひとつに加えたいと思います。