lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

嫌いな(あるいは苦手な)人が増えている。

新年度になりました。保健所仕事は4日から、講師仕事は7日から始まっています。
今日の午前中に某非常勤先で1年生対象の必修科目(情報リテラシー系)の初回授業をしてきたのですが、昨年あたりからぼちぼち感じていたことを改めて実感しました。
lionusが10年くらい前に情報リテラシー系の講師仕事を始めた頃とは、PCを使った授業に対するイメージがかなり変わりつつあるということです。
どう変わったかというと、事前からネガティブなイメージを持つ割合が増えつつあるのかもしれないと感じています。
10年くらい前は、PCを使った授業といっても、そもそも学校(初等中等)や家庭でPCに触れる機会がなく、具体的なイメージそのものがない状態だったように振り返ると感じます。もちろん、「コンピュータ」というものに対する一般的な漠然としたイメージは持たれてはいたはずですが、自分が使うという実感に基づいたそれは無かったといえるのではないでしょうか。
・・・なんて書きましたが、あくまでもlionusの日常的な皮膚感覚の話で、何かデータに基づいた見解ではありません。
今日は授業が始まる前10〜20分くらい(休憩時間)、教室の教卓で中間モニタを切って目前の端末でRSSのチェックやらをしていたのですが、教室に入ってきた学生が、lionusの気配に気が付いているのかいないのか、口々にだべっているのが耳に入りました。

ああ〜パソコンの部屋って感じやな〜(何となくネガティブ)
パソコン苦手やねん
もう難しくて無理やねん
パソコン嫌いやねん

上記のようなつぶやきは、単独ではなく、複数(24名の受講生のうち5名くらい)から聞こえていたように思います。約20%くらい。これは多いのか少ないのか。
今年度入学してきた学年は、恐らく初等中等教育の段階から、学校の授業で何らかの形でPCを活用してきていると推察されますし、もちろん高校で教科「情報」を履修してきた(はず)です。それらの過去経験の中で、ネガティブなイメージを定着させる何かがあったということではないでしょうか。
まあ、ある意味、「情報」は「国語」とか「数学」とかと同じような「教科」に真の意味でなったといえるのではないかとも思います。例えば「数学」が嫌いというのは、元々本人に数学向きでない志向があるからともいえるし、学校生活で「数学」について様々なネガティブな経験(数学担当の教員が嫌だったとか、数学のテストで点がとれなくて屈辱とか、等々)をした結果といえるかもしれません。「情報」についても同様なことが起こっている可能性があります。
定点観測的に2006年*1前後数年間、継続的に何か調査をしておけば、何らかの変化が観測できたのではないか、惜しかったなと欲張りlionusは思いました(少し涙

*1:なぜ2006年かというと、2006年3月高校卒業、2006年4月大学入学の学年は、教科「情報」を履修した最初の世代なので。