lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

すごい速さのトラックバック。

昨日,キャリナビの記事の感想と絡めて4/3のクローズアップ現代についても言及した記事を書いたところ,id:highcampusさんから早速トラックバックをいただきました。どうもありがとうございます。
そろそろ発想力(笑)とか地頭力(笑)とかについて一言言っとくか
お礼がてら,コメント欄に拝読しての感想を書きたくなったのですが,長くなるので,トラックバックとして書かせていただきます。

以上のように、一見0から1を作っているように見える「発想」だか「地頭」だかも、結局は過去に自分の中に取り入れた要素を組み合わせることによってしか、つまり1から2や3を作るということでしか、不可能であることは明白だ。

その通りだとlionusも思います。
多分,恐らく,一般的に”0”と思われているところから1を”発見”する能力なのかもしれません。

それにもかかわらず、番組内では新卒採用試験において、既存の要素を組み合わせたアイデアを発表した学生がアウトで、何か新しく見えるアイデアを発表した学生がセーフだったんだよね。ここで問題なのは、もちろん後者の学生のアイデアも既存の要素の組み合わせでしかないっていうことだ。結局、アイデアじゃなくて発表の仕方で採点してるんじゃないかと小一時間問い詰めたい

同じ番組を見ても感想というか引き出されるものが違うんだな〜と興味深く感じました。
以下,lionusがゴハン食べながら当番組を見て瞬間的に思ったのは,まずは学生二人の対比が面白い(あざとい)。

  アウトだと判断された学生 ポジティブに評価された学生
性別 男性 女性
インターンシップ研修の参加動機 言及されてないが多分本気モード 友達に誘われて何となく
課題への対応 関連書籍を勉強した上で”最適解”と考えられるものを提案 対象者を限定し具体的に考える

要するに,ガチガチに事前にリサーチして優等生的な解を提案したのはNGで,ほわわ〜んとした”カオス”から解を引き出したのは認められたっていう描かれ方だったのですね(lionus的印象からは)。
キーワードは「柔軟性」。
男性よりも女性の方が柔軟だっていうジェンダー的印象。
本気モードと誘われちゃって〜という何となくモードの対比。
二人の学生を紹介する際の映像提示にも違いが感じられました。
男子学生の方は,キリッとした顔&リサーチ結果をノートにまとめたもの。
女性学生の方は,休憩時間に足を組んで座り誰かと談笑している様子。*1
ちなみに,大学での専攻は男子学生は哲学で,女子学生は心理学でしたが,これはどちらも文学部系なので,対比材料としてはあまりビビッドではありませんね。男子学生の方が経済学部とか商学部とかだったらもっと陰影はっきりしたかもしれませんが(笑
そして,この二人の違いをお風呂に入りながらつらつら考えたのは,次のようなことです。
おふざけ半分入っておりますのはご容赦願います。
上記の男子学生さんの問題解決方法って,意中の女の子を落とそうとする時に,

東京いい店やれる店

東京いい店やれる店

*2
とかその他のハウツー本やらネットの記事とかを熟読吟味した上で,これならば”鉄板”だろうというプランを綿密に立てた上で,店の予約等ぬかりなく実行に移す(当該ターゲットを誘う)のに似ていると思います。
一方,女子学生さんの方法は,意中の女の子は何が好きなのか,何を喜ぶのかといったことについて日頃の言動や周囲(例えばそのコの友達とか)へのリサーチとそこから引き出される考察からお誘いの方策を立てるのに似ていると思います。
もっと有体にいえばですね,前者では,マニュアル本にしたがってフツーにとっても”ロマンチック”で”女性を酔わせるムードたっぷり”,”ゴージャス”で”スペシャル”なお店に誘う訳ですわ。
他方,後者では,仮に意中の女の子がもしかすると”鉄子”であるという情報が得られた場合,こんなお店に誘っちゃうという選択肢を検討するのではないかと思うのです。
さて,どちらがより成功確率が高いかどうかということですが,lionusの個人的な感想としては,後者の側なんですよね。
前者は,確かに,綿密なリサーチを経て”スペシャル”なプランを立てるというのは称賛に値しますが,あくまでもそれは”一般的”にスペシャルという点が致命的です。
他の誰でもなく,”ワタシ”だけをみてくれるっていうシチュエーションに人間(女性)は感動するのではないでしょうか。
その点で,後者は,ちゃあんと”ワタシ”の好みをリサーチしてそれにフィットするための努力をしてくれたという痕跡が伺える点で評価が天井知らずになる可能性があると思うのです。
もちろん,”鉄子”さんであっても一般的に”すぺしゃる(笑)”な店に喜ばないとはいえませんが,ターゲットを明確に特定し,そしてそのターゲットの身になって考えるというところが重要なのだと考えます。
話を元に戻すと,くだんの男子学生さんは「ホームページを利用する」といっても,「ホームページを作ったとしても誰が見るのよ?」という反論には答えられなかったことが最大の敗因だったと思いました。
この情報洪水社会では,何か”利得”がないとホームページなんて見てもらえませんからね。
しかし,女子学生さんは,ユーザ(対象)を特定し,その対象の身になって考えたという点が評価されたのだと思います。

*1:ただし,第1回目のプレゼンで問題点を指摘された後,机に突っ伏して悩んでいる姿は紹介されてはいました。

*2:古っ!とか言わないでください;涙