lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

路面電車は”普通の”電車とは一味違う。

上記記事を書いた後で,「広電の宮島線のように郊外から中心市街地へのスムーズなアクセスを可能にするようなものを考えないと」という意味が,路面電車が身近なものでない方にはよく理解できないのではないかと思いました。
郊外から中心市街地にアクセスするっていうのは,別に普通のことじゃん,と思われてしまうのではないかと感じたのです。
例えば,梅田や難波がターミナルである関西私鉄などは,郊外と中心市街地をつないでいますね。
しかし,路面電車と”普通の”電車が違うのは,路面電車は電車でありながら,まるで道路上の軌道を走る路線バスのような性質を持つ乗り物であるということです。
”普通の”電車は路面電車に比べると随分と”特権的”です。専用の線路の上を高速で優先的に突進します。”開かずの踏切”とか話題になりますが,歩行者や一般車両を足止めさせるというのは,よおく考えるととっても偉そうですよね。
路面電車は車や歩行者と同様に信号が赤なら止まりますし,もし前方に歩行者か何かがあれば,当然停止します。つまり,街中ではほとんど一般車両と同じようなノリで動いているのです。
そのような,街中では一般車両と同様謙虚(?)に運転している路面電車も,一旦郊外路線の専用軌道に入ると,上記記事のように電車の本領発揮し,全力で爆走します。
つまり,路面電車は自動車と”普通の”電車の両者のいいとこどりが可能な素敵な奴なのです。
もっと具体的にいうと,郊外の新興住宅地に住んでいる人の場合,バスに乗って最寄の鉄道の駅まで行き,そこから中心市街地まで鉄道を使い移動するというのはかなり一般的だったりすると思います。けれども,路面電車網が上手く構築されている場合,郊外の自宅近くから(路線バスと同じような感覚で)そのまま乗換なしで梅田とか難波とかに直通する路面電車に乗れちゃうっていうことなんですよ!
どうですか,それってかなり素敵なことだと思いません?