メディア社会―現代を読み解く視点(一話完結の大学講義のよう。)
- 作者: 佐藤卓己
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/06/20
- メディア: 新書
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新聞原稿が元になっているため,メディア論について,白紙の状態からとっかかりをつけるには適した良書だと思いました。
メディア論といえば,今現在の出来事を色々に論じることをまず想起しがち,つまり,大学の学生の立場からはどちらかというとミーハー的動機がありそうな気がします。そのようなことに対し,著者はあとがきで次のように述べています。
新しいメディアの文法はまだ存在しない。ニュー・メディアが新しいメディアたるゆえんは,まだその文法が確立していないからに他ならない。しかし,新しい文法とは,既存の文法の応用であり変性である。結局,ニューメディアの文法を読み解く鍵は,メディア史にしかないのである。
新しきを知るには古きを知ることが必要・・・温故知新。