言語のレシピ―多様性にひそむ普遍性をもとめて(難しいレシピ本。)
- 作者: マーク・C.ベイカー,Mark C. Baker,郡司隆男
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/02/27
- メディア: 単行本
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ただ,保健所の検診仕事と関連して以下は印象に残りました。
言語に意味的内容を結びつける傾向は人間の中に深く根ざしているのである。自分の知っている言語をだれかが話しているのを聞いて,文の文法的構造に気づきながらその意味に注意を払わないということは不可能である。意図性はおそらく言語獲得にも重要な役割をはたす。子どもが言語に真剣に注意を払ってその解読に進歩を見せるのは,子どもが聞く言語が何を意味しているのかが,子どもと,話し手,そして共通の環境の間の相互作用として,わかる場合だけである。これが,言語に満ちあふれてはいるが,相互作用に乏しい,テレビのようなメディアがうまくいかない理由である。
そもそも何を意味するかを知らずに言語を学ぶことはできないのである。