昨年と同じ,かえってゆっくりにした方がいいかも。
大学の情報教育(リテラシー系)における,いわゆる「2006年問題」*1が気になるので,新年度最初の授業にアンケートをしてみたり様子を探り中です。
今日は2回目の授業で,日本語入力がどれだけ出来ていそうか,800字程度の文章を10分でメモ帳を使い入力してもらいました。
高校で教科「情報」を習ってきたとはいえ,こちらの予想以上に,日本語入力(タイピング能力含む)の速度は遅いことが分かりました。800字まではゆかなくともその3分の2くらいは入力できている学生さんがいる一方で,その3分の1程度(全体の2割強くらい)で精一杯の学生さんもいます。
前回の(初回の)授業で,タイプ練習のソフトを紹介し,練習するよう指示した時に,何だか嫌そ〜な顔をしていたので*2,高校でそれなりに「やらされて」いて,ある程度タイピングに習熟しているため,既知で面倒くさいものという認識があるのかと思いました。
しかしながら,あまりタイピングに慣れているとは言い難い様子をみると,少々きつい言い方になりますが,中学や高校で少々PC操作を習った経験があり,インターネットでホームページを見る等のことは出来るため,PCを「なめている」傾向があるのかもしれないと感じました。
そこで,
- キーボード入力の検定試験ではでは800字程度を10分で入力できるのがS〜Dまでの5段階でAくらい。
- (各種検定を受けないまでも)大学を卒業してPCでちょっとした事務的な処理は出来ますと言えるレベルとしてはこれくらいになって欲しい(←lionusの勝手な理想)。
と言うと,基本的に目的がはっきりしていて真面目な学生さんが多いクラスのせいか,「はっ」とした表情が見えました。
さらに,
- 皆さんの様子を見ると見本文章を見る→キーボードを見る→画面を見る,の繰り返しで,これだと肩や目が大変疲れるはず。キーボードを見ないでスラスラ入力できるようになると,あまり疲れなくなる。それに,同じ仕事でも早く済ませることができる=仕事が早くなる。
- 一度習得すればずっと身につくので,大学1年目の前期だけでも頑張ったらどうか。
と付け加えると,「やらな損」*3ということは伝わった様子(あくまでも印象ですが)でした。*4
ここ2,3年ほど,基本的には真面目なクラスなのに,タイプ練習をほとんどやってくれないという悩みがありましたが,自分が「筋を通した」説明・導入をしていなかったせいではないかと反省しました。