長寿と遺伝子(長寿つながりということで。)
- 作者: 白澤卓二
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/06/30
- メディア: 単行本
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- 高齢期の脳の機能低下は抑制系の機能不全?
年を取るとほとんどの人の場合で交感神経が優位となり,高血圧の方向に血圧が傾いていく。(中略)脳の老化と共になぜ興奮性の方向にシフトしていくのかに関してはよく理解されていない。
(中略)
高齢者の様々な機能低下を改善する戦略に今後,抑制系神経機能の改善という新たな方法が追加される可能性がありそうだ。
高血圧は動脈硬化だけが原因ではないのですね。
- 小児期の認知機能は高齢期まで影響
認知機能の低下が高齢期に特有のものでなく,脳の発生,成長,退行といった一連の生物学的プロセスの末期症状であると考えると,小児期の知能指数は高齢期の認知機能に影響を及ぼすかもしれない。
(中略)
デアリー教授の考えによると,生まれながらにして脳に備わっている能力と,その後の生活習慣による影響が同じくらいの比率で高齢者の認知機能に影響を与えているらしい。
時間経過により同じく漸減するとしたら,初期値が大きい方が有利となるのは考えたら当然ながら,結構ショッキングな記述でした。
- 打たれ強い体質を遺伝的に解明
ロンドンの王立大学のモフィティ博士らの研究チームは,1000人におよぶ成人男女の遺伝子調査研究を行い,ストレスに打たれ強い体質の秘密は,セロトニントランスポーター遺伝子にあるかもしれないと示唆した。
(中略)
博士らが研究している遺伝子は,シナプスという神経細胞の接合部分におけるセロトニンの再吸収に関与していた。
(中略)
セロトニン作用が強い人ほど,虐待に対して打たれ強い傾向が遺伝子のレベルで示された。
〆(。。)フムフム・・・