lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

おねいさんは心配だよ。

Blog検索しているうちに,この春に臨床心理士の指定大学院を修了して,この秋に臨床心理士試験を受けると思われる人のBlogを発見しました。*1心理の国家資格が出来るとか出来ないとかゴタゴタしている今,敢えてCP試験を受ける人の思いに少々興味がありましたので,修論の進度についての記述から始まる過去ログから最新の記事まで読み,この2,3週間ほど観察しています(←暇人)。
「大丈夫なのかなぁ」というのがそのBlogに対する感想です。
何が大丈夫かは2通りの意味があります。

CP試験大丈夫かなぁ。

ここしばらくの記述は,「CP試験の勉強が進まない,どうしよう,どうしよう」といったことを中心とした日々の気分の上下についてのつぶやきに終始し,同じところをぐるぐる回っている感じです。そもそも,ログの8割がそういった記述です。過去問を解いてみた感想も含め,本当にこの人ターゲットを絞って勉強できているのだろうかと他人事ながら読んでいて気が重くなります。

心理臨床家として大丈夫かなぁ。

ログから察するに,現在は児相か保健センター等で非常勤心理判定員をされているようです。指定大学院の出身でもあり,周囲には心理臨床を目指す人や心理臨床に携わっている人たちが沢山おられる環境だと思います。しかし,心理の国家資格に向けた動きについてはほとんど記述がないのが不思議です。3月頃に,指導教授から国家資格化の動きがあると聞いて少し驚いておられますが,自分には関係のない話としてこの人の中では片付けられているようです。確かにこの人の目指しているのは「臨床心理士」であり,国家資格は関係ないように思われるかもしれません。しかし,もし心理の国家資格が出来たならば,この人は(厚労省所管と思われる)今の仕事を続けようと思ったら,恐らくはその国家資格を取らないといけなくなるはずですし,そもそも心理臨床を目指すなら無視できない動きのはずです。また,「臨床心理士」を取ったらどういう見通しがあるのか(ちゃんと生活してゆけるだけの収入が得られる見通しがあるのか),自分はどうしたいのか,ログの中から見えてこないのが気になります。「臨床心理士」になって何をするか,ではなく,「臨床心理士」になりたいということなのかもしれません。
以上,修士を出たばかりの人に対し,つらつらと書き連ねるのは自分でもイヤミだな〜と思いますが,雨後の筍のように出来た指定大学院ではこういう若人が大量養成されているのかと思うと,臨床心理バブルの罪深さを感じます。

*1:アンテナには入れていません。どこのBlogかは明らかにしません。個人攻撃をするつもりではありませんので。