lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

心理臨床学会3日目。

2時間枠の事例発表で目星をつけていたものがあり,朝イチから行こうと思っていたのですが,今朝起きようとしたら全身倦怠感がひどく,熱発していました。起きられないので昼近くまでうとうとごろごろしていたのですが,午後にどうしても聴講したいシンポジウムがあり,気合を入れ身支度をして出かけました。
ふらふらしながら会場に着きましたが,シンポジウムが始まり話題提供者のT先生がお話し始めるのを聴いていたら,徐々に気分が回復してきました。
要するに,心因で熱発していたのでしょうか。コドモじゃあるまいし(苦笑
それはともかく,私の期待以上に素晴らしく含蓄のあるシンポジウムでした。
会場はかなり大きめの部屋が当てられていたのですが,席の半分も埋まっていなかったと思います。会場全体ではあんなに人大杉なのに,皆どこに行ってるの,もったいない!と切なく思いました。

  • T先生相変わらず矍鑠とされておられ,何よりです。
  • 「こころの働きは目には見えず,その人の内にある。人間は見えないこころの世界には,自分の枠組みを当てはめてしまう。」(T先生レジュメより)
  • 「若気の至り」とおっしゃっておられましたが,真実の心から出たものであればこそ,後に意外な展開をみせたのだと思いました。
  • 事例研究というのは安易にしようと思えばそれなりに「出来てしまう」ので(アサガオの観察日記的),いかに向こうをうならせるものを出すか,ということを考えないといけません。
  • 「最近の若い人は最初から1つのものに固まって(限って)しまう」「幅広く学ぶことが必要」→自分も耳が痛い一方,私も最近の風潮には苦々しく思います。自分がたまたま出会った”ひとつ”のものを唯一至上と奉り(よりかかり),疑問を持たない思考停止があります。
  • このような思考停止するくらいの情報処理能力しかない人間が多数心理臨床に関わる(可能性がある)のは怖いことかもしれません。
  • 医学部専門課程で心理学者が講義を持ったいうのは初めて聞きました。ものすごいことです。
  • ムンテラ・・・今でもそんな感じ(使われ方)ですねぇ。
  • 催眠療法で夜尿症が治ったケースに対し)「で,洞察はあったんですか?」「洞察がなければ治ったとはいえない」→だから問題行動は消失してるから!残念!
  • 「越境する心理学」→(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン。垣根を越えるというか,水のようにじわじわと浸透するイメージもあります。
  • 臨床心理:臨床における心理学的問題,心理臨床:臨床において心理学だけでは分からない(解決できない)が,それでもやってゆくという姿勢(よって他分野他職種との連携を前提とする)→最後に,T先生の一刀両断。