2020年マンション大崩壊
- 作者: 牧野知弘
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/08/20
- メディア: 単行本
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けれども,外国人が2020年東京オリンピックを見越して東京のタワーマンション等不動産を投資目的で”爆買い”しているとか,かつてのバブル期のスキーブーム時に建てられた越後湯沢のリゾートマンションの事例*1など,世の中の流れとして興味があったので読んでみました。
なかなか衝撃的な内容です。
要するに,一戸建てと違いマンションは建物を共有しているという点に起因するマンション特有の問題があるんだな〜ということがよく分かりました。
例えば,老朽化であちこち不具合でてきたのでここらできちんと修繕しようよ,という話になっても,「もう自分は後は長くないし,金もないので今のままぼちぼちでいい(朽ちるにまかせるでいい)」なんていう人がいるなど,マンション住民の合意形成をするのはしばしば困難であり,何をするにも身動きが非常にとりづらい。でも建物は劣化する一方なので,手をこまねいている間にも余力のある住民からどんどん逃げ出し”スラム化”する・・・などといったことが縷々提示されています。
*1:NHKの番組で,リタイア後の高齢者が二束三文になったリゾートマンションを購入して”悠々自適”に過ごしている事例→http://www.nhk.or.jp/shutoken/ohayo/report/20130618.html と,生活費の高い都会を脱出してきた低所得者の事例(先のNHKの番組だったかもしれないし,別の番組だったかも?→例えば,http://matome.naver.jp/odai/2136137267121868501 など参考)と明暗両面あり。