ITが守る、ITを守る―天災・人災と情報技術 (NHKブックス)(IT的思考とは。)
ITが守る、ITを守る 天災・人災と情報技術 (NHKブックス)
- 作者: 坂井修一
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/02/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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新着図書コーナーでタイトルだけ見てディザスタリカバリの話かなと思いぱっと手にとりました。
しかし、そういう方面の具体的な話というよりも、もっと大きな話として参考になりました。
参考になることのひとつとして、本書には何度も出てくる「IT的思考」「IT型思考」、いわゆる「ベストエフォート」の考え方の提案です。
p.230
現代のITは、ネットワークの接続性、回線の速度、ソフトウェアの信頼性や安全性など、あらゆるものが、「最善設計、最善リカバリー」の考え方でできあがっている。何も保証されていないが、最善が尽くされていることが前提となっている。回復手段も用意されている。
人間が技術を作っているのだから、「絶対」ということはないことからの意見です。
p.231
技術で解決できることは技術で解決する。人間的なミスのたぐいも、できる限り技術がカバーするようにする。まずそれが原則だと私は思う。そのさいに、「最善設計、最善リカバリー」の考え方が基本になるということである。
技術に限らず、あらゆる「システム(人間組織なども)」に言えることではないでしょうか。