lionusの日記(旧はてなダイアリー)

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がんとどう向き合うか(不意打ちな世間の狭さ。)

がんとどう向き合うか (岩波新書)

がんとどう向き合うか (岩波新書)

何人かのがん患者のエピソードとともに,臨床医である著者の先生のがん発症・治療のエピソードも織り交ぜて,タイトル通りの話題が展開される新書です。
最終章で出てきた肝臓がんで亡くなった患者さんのエピソードまで読み進めていて,ふと,思い当たる節がありました。その思い当たる節でぐぐると,ドンピシャで,本書では仮名にされていますが,大学院の別ゼミの先輩であることが分かりました。
ゼミは別で,学年も随分上の方だったので,研究室ですれ違うことはあっても,親しくお話をする機会はなかったので,あの頃,すでに闘病されつつ研究に励まれていたことを初めて知りました。
言わないだけで皆内側には何を抱えているのか,暗い絶壁の淵をうかがうような気がしました。