lionusの日記(旧はてなダイアリー)

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第61回正倉院展。

今年も行ってまいりました。正倉院展
入場90分前からの「オータムレイト」狙いで,仕事の後,奈良まで行ってきました。
昼間なら,平日でも長蛇の列だと思うのですが,夕方6時前の時点では列もなく,そのまますっと入れました。昨年のオータムレイト初体験の時と同様でした。
会場も,そこそこ賑わってはいるものの,列を連ねて観覧するほどの混雑具合ではなく,ゆるゆる歩きながら観て回るには快適でした。
さて,今年の目玉は,ポスター等にも載っている「紫檀木画槽琵琶」でしょうね。
会場では,実際にこの琵琶を奏でた録音が流されていました。
バックの飛鳥がとても優雅でした。余りにも可愛すぎる。
他,特に印象に残ったものは・・・
金薄絵馬頭
「楽舞用の駒形」だそうですが,馬の頭が巧妙に作られているのに感心しました。上記リンク先の写真では,立てた状態で,口元が見えませんが,会場では,水平に展示されていて,ちょっと「ひひひん」と云わんばかりの少々唇がめくれた感じで,歯が見える体でした。それがまたリアルというか妙に愛嬌があるのに惹かれてしまいました。
金銀花盤
供物を盛るための,脚つきお皿ですね。
鹿がラブリーなのはともかく,星は何なの?と思ったら,脚を留めるための鋲なのですね。「後世の補修」だそうで,オリジナルがどうだったかは分かりませんが,オリジナルを再現しているとすれば,星にしたのは何か意味があるのかどうか知りたいですね。
毎回思うのですが,千年以上前の宝物が,自分の目前に今あることに,とてつもない驚きを感じます。
ガラス越しに眺めていると,ふぅっと不思議な感覚に捕らわれて,ちょっとくらくらしました。
前世なるものがあるとすれば,ひょっとすると,前世の自分は平城京の時代に生きていたのかしらとまで思ってしまいます。