lionusの日記(旧はてなダイアリー)

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墜落〈第3巻〉機体異常(青空の見えるファースト・クラスなんて絶対嫌だ。)

墜落〈第3巻〉機体異常

墜落〈第3巻〉機体異常

航空機はいろいろな原因で墜ちる。(中略)
私は事故を,第一印象に基づき,10種類のキーワードで分類した。それらは,予想を超える原因,新しいシステム,機体異常,火災と爆破,エンジン,風と雨,衝突とニアミス,離陸,着陸,人間のミスである。

先日から読み進めている,この「墜落」シリーズは,全10巻でそれぞれ1冊ずつが上記のキーワードに分類される事故ケースを紹介しているわけです。
上記の3巻は,「機体異常」となります。もちろん,機体の異常に遭遇しての乗員の対応が明暗を分ける場合もあるのですが,墜落の主原因が機体の異常にある4つのケースが扱われています。
それぞれ興味深かったのですが,2つは少々素人には難しい説明もありました。
最も衝撃だったのは,第1章「胴体破裂からの奇跡の生還」です。「アロハの事故」として有名なのだそうです。
ぐぐってみたら,教えて!goo経由で,次のページを見つけました。
アロハ243便-航空機事故(文章が英語の直訳調です)
事故のフォトギャラリー
上記ページの画像を見ていただければお分かりのように,飛行中に機体に穴が空いてバリバリと外壁が広範囲にはがれ飛んでいったのです。客室乗務員1名が外に吸い出されて行方不明になりました。ちょうど機体前方ファースト・クラスのあたりの外壁がはがれ飛んだので,記事タイトル通り「ファースト・クラスの天井に青い空があった」ということになったのです。
飛行中にいきなり機体が破れるのも恐ろしいですが,何とか緊急に近くの空港に着陸,1名の行方不明者(死亡者)のみで人的被害がとどまった(重傷8名ではありますが)のは驚くべきことです。
パイロットは頑張ったけれど,事故機の機種特有の”弱点”があったことに加え,当エアラインの過酷な機体運用と整備状況のお粗末さが事故の原因であったというのは,悲しくなりますし,航空会社はよおく選ばないといけないと思いました。