lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

乗ることが最大の支援だったのですが。

【鉄道ファン必見】消えるブルトレ、スピード化の流れに逆らえず…老戦士たちが間もなく引退

ブルートレインブルトレ)の愛称で親しまれてきた寝台列車が3月14日、関西から相次いで姿を消す。新幹線、航空機に加えて高速バスに時間、料金の面で押され続けているのが原因だ。国鉄時代、全国の主要路線を走ったブルトレは30本。しかし今春のダイヤ改正で急行「銀河」(大阪−東京)と特急「なは・あかつき」(京都−熊本・長崎)が消え、関西発着の定期列車は「日本海」(大阪−青森)1往復だけとなり、東京、上野両駅発着も計4本を残すのみ。

少し前に,上記のことは何か(ソース失念)で知っていたのですが,一般の「ニュース」で報じられているのを見ると,改めて感慨深いです。
以下,極めて個人的な内容です。
上記記事で,「なは・あかつき」が”京都−熊本・長崎”になっているのを見てあれっ?と思いました。lionusは1996年に「なは」のB個室寝台「ソロ」に西鹿児島〜大阪で乗った記憶があるのですが,wikipedia:なは (列車)を見て,現在は自分が乗った頃とは違うことになっていたことが分かりました。
いずれにしても,自分が乗ったことのある,南九州と関西をつなぐ寝台特急が廃止されてしまうことは,寂しいことだと思いました。
しかし,世知辛い世の中の事情はそんなセンチメンタルを許容する余裕はないのでしょう。上記のように,近年発展著しい高速バスには時間はともかく,価格面で太刀打ち出来なかったというのが致命傷ですね。
ブルートレイン寝台特急の場合,通常の運賃+特急料金に加え,寝台料金が課されるというJRの(官僚主義的な?)料金体系が,寝台料金などという概念のない高速バスに対し圧倒的に不利になった所以だと思います。
都市間を結ぶ(夜行)高速バスが現在のように発達していなかった時代なら,目的地への運賃&特急料金+前泊の宿代に加え,前日から目的地に移動する時間的コストがかかるところ,目的地への運賃&特急料金+寝台料金のみで,時間的コストが節約できるブルートレインはリーズナブルであったことと思います。
昔むかし,lionusは筑波大で行われた某学会に参加するため,大阪〜東京間の寝台急行「銀河」のB寝台を利用したことがあります。学会開催の前日の夜10時過ぎ頃に大阪駅から「銀河」に乗り,狭いながらも横になれる寝台に揺られ眠りにつくと,翌朝7時前には東京に着いているというのは,東京あるいは筑波大近辺で前泊する必要を省いたという点では,なかなか理想的なスケジュールだったと思います。しかも,「銀河」は特急ではなく急行でしたので,大阪〜東京間の”優等列車”としては比較的安価であったこともアドバンテージでした。
しかし,近年の高速バスの発達によりそのアドバンテージも崩れてしまいました。
青春ドリーム号を利用すれば,最も安い場合4千円台で大阪から東京へ行くことが可能であるようです。
4千円台といえば,ブルートレインのB寝台料金(税込6,300円)よりも安いのです!
まあ,「青春ドリーム号」は4列シート車両のようですから,夜通し乗車することを考えると,かなり快適性(安眠性)が低いことが推測されますが,何より”実”を取りたいという人には有難いと思います。
【鉄道ファン必見】「銀河」ラストラン、予約は30秒完売

■マニアの暴走?
 JR西日本によると、14日午前10時に始まったラストランの予約受け付けはわずか30秒で完売。残り1カ月を切り週末はすでにほぼ満席の状態という。最後の盛況ぶりに「『葬式走』ってやつは好きじゃない。なくなることが決まる前に乗ってくれなきゃ…」と本音を漏らす鉄道マンも。

各種特急とか急行とかが廃止される前には必ず「記念乗車」というか上記の「葬式走」に群がる「鉄道ファン」が大量発生するわけですが,廃止が決まってから慌てて乗るくらいなら,普段から利用してあげてよと思ってしまうのは,外野の我侭でしょうか。
まあ・・・そうですよね,我侭ですよね。
この記事を書いているlionusだって,「銀河」と「なは」にはそれぞれ一度しか乗ったことがないわけですから。
・・・ただし,

 また、廃止が決まると必ずといっていいほど装備品を盗む不届きな輩が出没するという。「銀河」も2号車の行き先表示器が被害に遭い、粗末な紙製の字幕で代用していた。
 準備ができ次第、正規の字幕に交換されるが、ラストランが近づく中、惨めな姿での運行を余儀なくされた。一部マニアの“暴走”とみられるが、犯罪のうえに車両への冒涜(ぼうとく)でもあり、絶対に許されない行為だ。

これはマジ怒り心頭な出来事です。
鉄道ヲタクがどうのこうのという以前の,人でなしな所業です。
自分の所有欲さえ満たせればいいのか?
こんな輩は”鉄ちゃん”などとは決していえないと憤慨しました。

・・
・・・
ちょっと熱くなってしまいましたが。
時代の流れとはいえ,瀬戸内の山陽本線沿いで育ち,(列車名は分からないながら)深夜のブルトレの通過音やホイッスルに馴染んでいた人間としては非常に寂しく思う次第です。