lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

PCC2006第1日目。

2006 PCカンファレンスに参加してきました。

  • 会の最初は,”百ます計算”等で有名な陰山英男先生の講演会。”百ます計算”は「画」になるからそれだけがクローズアップされがちだったが,早寝早起き(基本7時間睡眠),朝食をしっかり食べるなど基本的生活習慣を整えることが子どもの学力を育てるベースとなることを強調されておられました。
  • 講演の最後の,(オイルショック後の昭和48年から少子化が始まり)日本の経済至上主義(余裕の無さ)が教育の軽視をもたらす要因となり,ひいては「子どもの存在が許されないようになっている」という発言が印象的でした。日本は資源に乏しく,いわば「人が資源」ともいえるのだからその「人」が駄目駄目になったら経済も何もないですが・・・
  • 会場のホールが寒い(冷房の風が直に当たる)のに耐えかね,外に出たら首にタオル(いつものスタイル;笑)のSさんに遭遇。すでにお昼ご飯は食べてきたということで,末川記念会館内の「カルム」(小洒落た生協レストラン)でお茶休憩しました。*1
  • 午後のシンポジウムは,大会のテーマでもある「自由な学びか,トレーニングか 〜教育とIT〜」をめぐってパネル討論という形式でした。そもそも,「自由な学び」と「トレーニング」は対立するのではなく,どちらも単独では成り立たない性質のものだと思うので,*2テーマに無理があるといえばあるのですが,様々なバックグラウンドからのパネル発言は興味深かったです。
  • その後のポスターセッションでは,研究会の知り合いが発表しておられたので,「枯れ木も山のにぎわい」と思い見学&応援に。
  • Y先生は会場の無線LANの調子が悪く,デモに苦労していましたが,研究会で聴いたのとは違う授業の話で面白かったです。大学1年生にあれこれの常識を教える科目があるんですね・・・
  • 「星空観測を支援するWeb教材「星座図鑑」の開発」は,ポスターがカラフルで可愛かったです。声をかけたら恐らく院生らしき女性が一生懸命説明してくださって,彼女らもポスターに負けず可愛らしかったです(笑)。
  • 事前にアブストを見て「映像の文法って何?」と疑問に思っていた発表を見学。ポスター一読しても「映像の文法」の意味はおろか,研究の意味そのものが理解できなかったので(石頭lionus),発表者に「すみませんが,説明していただけますか?」とお願い。硬い表情をされたので,「実は迷惑なのか?」*3と一瞬不安になりつつも,こちらから質問をしながら直接口頭で説明していただいたらそれなりには理解できたので何より。でも,ポスターに書いてあることは完全にタテマエで,喋り始めるとホンネというか本当の事情がボロボロ出てくるのはよくないなぁ。その「本当の事情」を素直に表現しても学会発表としては全然失敗じゃないし(論文にはしたら駄目だけど),次はこうしようという有意義な展開になると思うのだけれど・・・
  • 「シニアのためのパソコン教室の諸問題」は当初想定したのとはやや方向性が違う発表でしたが,シニア(リタイア後の60代〜)とパソコンの関係について色々お話ができて楽しかったです。シニア女性はコミュニケーションの手段としてリアルの人間関係と平行しながらメールやWeb(Blogも)を活用する能力が意外とあるが,シニア男性は何か具体的な理由・目的(大義名分)がないとなかなかPCに手が出ないという不器用さがある印象です。もちろんシニア男性には機械好き→PCオタク化という群もありますが。
  • PCCには初めて参加したので,「イブニングトーク」とは何か不明で,そのまま帰ろうかと思っていたのですが,TK先生につかまり,残ることに・・・
  • 結局は,特定のテーマ別に集まってお弁当を食べながら喋るという会らしいのですが,会場のひとつであった食堂の隅でお弁当をつつきつつ,TK先生おごりのビールを飲み,Moodleの会に参加されておられるI先生とY先生を「まじめやなぁ〜」と向こうから眺めておりました(不真面目ですみません)。
  • その後はY先生お薦めの「上七軒のビアガーデン」に初めて行き,京都らしい風情を満喫できました。

*1:基本的にlionusは昼食を食べないので。

*2:教育ではなく,スポーツに置き換えて考えると,ホームランを打つためには,一生懸命打撃練習するだけでは駄目で,そのパフォーマンスを支える筋トレも必要。

*3:一応発表としては貼り出しているけれども,自信がないので触れて欲しくないのか?という印象。