lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

最後はのろけ話。

5限は空きだったので,今週今までの授業で学生さんから送られてきたメールのチェックをしようと講師控室に行ったら,他の曜日の非常勤講師の方(Y先生)がおられました。なぜ授業の無い日に来られているのですか?と尋ねると,次に授業に来る日は他に用事があり授業準備にかける時間がほとんどなさそうなので,ちょうど近くに来る用事があった今日準備している,ということでした。
以前から講師控室でお会いすると,企業におられた時のことなどかなりの高テンションでお話をされるユニークな先生なのですが,今日も同じ調子でお話が始まりました。
しかし,今日は普段と違って講師控室に他に誰も居ない状況*1だったので,いつもとは一味違う「濃い」話をうかがったような気がします。
Y先生はかつて某巨大IT系企業にお勤めされていて,管理職をされていたそうです。IT系の仕事をする人はメンタルヘルスを損なう比率が高い(うつ病などが多い),ということは今でこそよく知られていることですが,Y先生が管理職として多数の部下を持つようになられた頃はまだあまり一般に認識されていなかったそうです。しかし,部下やかつての同僚が激務の結果,心身の健康を損ない精神的に追い詰められて自殺したり,死なないまでも社会からドロップアウトしたり家庭崩壊する様子をみて,社員のメンタルヘルスを何とかしないといけないという一心で労務管理等あれこれ勉強し,産業カウンセラーの資格を取ったりもされたそうです。

Y先生:「いや〜(うつ病の部下をかばって)人事と闘ったり大変でしたよ〜本当に・・・!」
lionus:「でもそういう人の話を聴く方が今度は病んだりしませんか?」
Y先生:「そうなんですよ!僕を助けてくれるのは誰もいないからね!スーパーバイザーとかが居ればいいんだけれども,企業にはそんなのないからね!」

Y先生ご自身も「病んだ」ご経験がおありの様子でした。
しかし,最後に一言:

僕を助けてくれたのは奥さんだけだったね〜

最後は「おのろけ」で終わりました。
ごちそうさまでした〜(でもいい話だ)。

*1:大抵,TAさんや他の講師の方がおられる。