lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

ゲーム理論と共に生きて(「昭和ヒトケタ血管弱い」という言葉を思い出した。)

ゲーム理論と共に生きて (シリーズ「自伝」my life my world)

ゲーム理論と共に生きて (シリーズ「自伝」my life my world)

記事タイトルの意味についてはこちらを参照ください。→昭和ヒトケタ短命説 - ドクター塚本 白衣を着ない医者のひとり言
著者の鈴木光男先生はまさにこの昭和ヒトケタ世代の方です。本書では中学生のときに郷里の福島を遠く離れて相模の陸軍造兵廠へ勤労動員された思い出が1つの章をさいて書かれており、衣食住十分でない劣悪な生活環境のもと幼い中学生がきつい労働を課せられた辛さが伝わってきます。この体験がもとで命を縮めたと思われる同級生のエピソードも出てきます。
「昭和ヒトケタ血管弱い」は、成長期がすっぽりと食糧事情激悪の戦時中にかぶっていたからかと理解していましたが、それだけではなく、多感な時期に強い身体的・精神的ストレスに曝されていたことも無視できないと思いました。
以上の「昭和ヒトケタ」コホート要因に関わる内容はともかく、本題の「ゲーム理論」研究自伝は非常に面白かったです。lionusはゲーム理論の本を読んだことはないので、本書を読んで知った鈴木先生のご本を何冊か読んでみたくなりました。