lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

気分転換にグラフ化されたデータを手計算でカイ二乗検定してみる。

土地勘の全くない分野の本をひたすら乱読してメモをとっている作業に少々疲れたので、最近頼まれた他のお仕事の一環(ネタ仕込み)として、標題のような作業をして気分転換を図ってみました。
データ→http://www.kkc.or.jp/society/survey.php?mode=survey_show&id=90
このページからリンク張ってあるpdfファイルから、以下のグラフをネタに使いました。

企業に対する信頼度(信頼できる・ある程度信頼できる・普通・あまり信頼できない・信頼できない)について、男女別に集計した結果です。グラフに示されているのはパーセンテージなので、まず度数に直したクロス表になおす必要があります。このアンケート調査報告書には、男女それぞれの回答数(男性:862名、女性1082名)が示されているので、男女それぞれの回答数にパーセント(割合)を掛け算すれば度数を求めることができます。
出来上がった度数のみのクロス表です。

ここから、各セルの期待度数を求めてカイ二乗値を求めたところ、30.065となりました。
カイ2乗分布表より、自由度4のときの5%水準のカイ二乗値は9.48773であり、求めたカイ二乗値(30.065)はそれより大きいので、男女の差は5%水準で有意であることが分かりました。
回答の分布を見ると、「ある程度信頼できる」が男性の方が多く(男性44%、女性34%)、また「普通」は女性の方が多い(男性42%、女性54%)ことから、どちらかというと男性の方が企業に対する信頼度は高いように思われます。また、女性は男性よりも企業に対し”半信半疑”の人が多いのかもしれません。
その理由をエスパーしてみると、男性の方が女性よりも企業で働いている率が(一般に)高いため、自分の属している集団=企業に対する信頼度が高くなりがちなのかもしれません。一方、女性は生活者=主婦として商品を厳しくチェックする視点が強く働くことが考えられ、企業に対し「半信半疑」な姿勢をとりがちなのかもしれません。