ビジュアルプレゼンテーション (可視化情報ライブラリー)(漢字は表意文字であることを今更実感。)
- 作者: 可視化情報学会
- 出版社/メーカー: 朝倉書店
- 発売日: 1998/06
- メディア: 単行本
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スライド投影によるプレゼンについては,適切な文字のポイント数等,経験的なデータに基づいて考えられたと推測される実際的な解説があります。
それらのスキル的なことも割合参考になったのですが,第1章の「ビジュアルプレゼンテーションの心構え」の中の,「視聴覚技術の本質」という箇所にハッとしました。
人間は,外部情報のほとんどを,〔目と耳との2つの器官を通して受けています〕。
(p6)
いま,”ある内容の情報”を伝達しようとする場合に,それを,互いに異なった性質を持つ”2つの情報(視覚と聴覚)”に分解して,両者を,それぞれの持つ特長が活きるような構成に作り,これらを上手に組み合わせるようにすると,その情報は,いわば,3次元情報として立体的にふくらみを持った形で伝達されるわけで,片方だけを使うよりも,はるかに伝達効率が大きくなることが分かります。これが〔視聴覚技術の本質〕です。
この際に,言うまでもありませんが,画像と音声との両者の情報は互いに関連していることが重要で,その関連を付ける(相関を持たせる)ためには,後述する〔指示棒〕や〔矢印〕の効果的利用が望まれます。
(p6-7)
さて,プレゼンテーションにおける真の視聴覚技術とは,人間の情報受け入れ器官である耳と目の効果を十分に活かすことであり,これは≪視覚と聴覚とによって得られる,両情報の間に良い関係を持たせることである≫と述べましたが,これを筆者は次のように呼んでいます。
AV相関(Audio-visual correlation)
この〔AV相関〕は視聴覚技術の本質です・・・
(p8)(太字はlionusによる;本文ではアンダーライン付)
視覚と聴覚を効果的に関連付けて教育するならば,昔ながらの黒板と教員の口頭による授業も立派な「視聴覚教育」であるということですね・・・視聴覚教育=何かビデオとか使ったりする授業なんて漠然とイメージしていたワタクシは本質的な理解が足りませんですね・・・