lionusの日記(旧はてなダイアリー)

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転職哲学

転職哲学

転職哲学

本書は2004年出版で,著者はこの時点ですでに11回転職されていたわけですが,さらに転職を重ねられ現在はまた別な職場におられるのが笑えます(失礼)。
転職をするしないに関わらず,仕事(会社組織)との付き合い方のヒントになる本です。
あちこちなるほど〜と思いながら読みましたが,次のところは読みながら吹き出してしまいました。

転職の適性とランチの関係
p.195 外資系のある証券会社に転職した時に,採用してくれたマネージャーが言った言葉が印象に残っている。「外資系への適性を判断する方法があります。それは,1人でランチを食べることがストレスにならないか,と自問してみることです。1人でも,時間がバラバラでも平気だという人は外資系への適性があります」というものだった。この条件は「女性の場合には,とくに当てはまります」とも言っていた。

あははあはは。
ランチではありませんが,中学〜高校の頃,女子が休み時間に連れ立ってトイレに行く文化が全く理解できませんでした。
だから常に一人でトイレに立っていたら,さすがに高校の頃はイジメられたりはしませんでしたが,不思議扱いされてました。
ランチについては,一緒に食べに行く意義はあると思いますが(学会などたまにしか会わない人との社交等),そもそも一日一食でランチ(固形物)は食べない習慣だし,もし会社勤めしていたとしたら,お昼休みくらいは(独りで)勝手にしていたいと絶対に思うだろう性質です。
そっか〜こんな風に書かれるということは,日系の会社って,お昼休みをめいめい勝手に過ごすという”文化”がないところも(自分が思うよりも)結構あるんだろうな〜と感じました。
あともう一つ。

28歳までに自分の職を決める
モラトリアム(猶予)期間は何歳までか
p.85 28歳までに「自分の職」を決めた方がいいと筆者が思う根拠は2つある。1つは,いわゆる転職の「35歳限界説」を,35歳までに人材としての価値を確立することと解釈した場合の逆算によるものだ。職業人としての人材価値を決定づけるものは「実績で説得力を持って語れる仕事の能力」だ。実績を作る期間がどれくらい必要かは,ケースによって違うが,これをざっと5年と見ると,30歳までには仕事を覚えていなければならない。そして,何らかの新しい仕事を曲がりなりにも他人の役に立つレベルまで覚えるには2年くらいの修業期間がいると思うので,コース選択の最終時点を28歳と計算した。
また,これは筆者自身が理由を完全に理解しているわけではないのだが,まったく新しい分野のスキルを身につけることができる年齢的な上限の目処が28歳ということだ。かつて,ある電機メーカーの方に聞いたのだが,彼の会社では工場の人員整理をする際に,整理の対象になる職員にソフトウェアの研修をするのだが,その結果ソフトウェアの知識を身につけて,システム・エンジニアに転換できる人の比率が,28歳までと,それ以降で随分違うのだという。

おお!まさにサターンリターン!