カルテル・談合事件と独禁法コンプライアンス/企業のコンプライアンスと独占禁止法 (別冊NBL No.115)/リニエンシー時代の独禁法実務―グローバル経済下におけるコンプライアンス対応(コンプライアンス+独占禁止法で3冊。)
コンプライアンス付け焼刃シリーズです。
コンプライアンス+独占禁止法のキーワードでAND検索して、手っ取り早く読めそうなものを出版順に3冊読んでみました。
- 作者: 赤坂裕彦
- 出版社/メーカー: 中央経済社
- 発売日: 2001/09
- メディア: 単行本
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企業のコンプライアンスと独占禁止法 (別冊NBL (No.115))
- 作者: 大西一清
- 出版社/メーカー: 商事法務
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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後半第2部の各論文も、法令遵守に関するモニタリングアプローチとインテグリティアプローチといった2通りの異なるアプローチについて触れられているところ等、文献へのリンクも含めて得るところ多かったです。
リニエンシー時代の独禁法実務―グローバル経済下におけるコンプライアンス対応
- 作者: 上杉秋則,山田香織
- 出版社/メーカー: レクシスネクシスジャパン
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: 単行本
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本書は、日本と欧米のリニエンシー制度を詳細に解説し、実務的なアドバイスまで含まれる法律専門書であるが、一読していただければお分かりいただけるとおり、欧米においてリニエンシー制度が導入された経緯、日本で導入がなぜ遅れたのか、そして導入に踏み切ったいきさつが当局の立場から極めてリアルに描かれている。その意味では、大変興味深い「立法史」であり、法律書には珍しい「血沸き、肉躍る読み物」でもある。
とあり、「ちわきにくおどる?へ?」と思ったのですが、読んでみると、著者は公取委の元「中の人」であり、確かに「リアル」な記述が満載なようでした。
また、公取委の「中の人」としては打ち出せなかったけれども、自分としてはこう考えるというところ―例えば、リニエンシー制度の設計にはミクロ経済学の知見を活かすべきであるとの主張があったり、ゲーム理論による検討例があるところは結構新鮮(”法律専門書”としては自由な感じ)でした。
ただ、借り出した本書について終わりあたり乱丁が頻発し、とぎれとぎれにしか内容把握できなかったのが残念でした。