墜落〈第5巻〉エンジン損傷(上空でも空港内でも安心できない。)
- 作者: 加藤寛一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
ぽっかりと暇になると調子が狂いますね。
この巻は,エンジンが関係している事故が7ケース集められています。
車と違いジェット機には左右に複数エンジンが積まれているので,万一飛行中に故障したエンジンがあっても,残りのエンジンで飛行を続けることが可能です。
しかし,本書の中には,計器の表示を十分読み取っていなかったり,乗員同士の連携の足らなさなど,いくつかの要因が重なり合い,間違って正常なエンジンを停止させ,故障したエンジンで飛行続行と着陸を試み,着陸時に事故を起こしたケースがありました。
着陸に失敗して滑走路を飛び出し,バウンドして止まったのですが,その衝撃で死者および重軽傷者が出ています。
乗客の立場からは,腰を押さえるシートベルトをして,衝撃に備える防御姿勢をとっていても,衝撃は逃れられないことが,本文中に掲載されていたコンピュータによる模擬計算の示す図解(衝突実験の連続写真みたいな感じをイメージしてください)を見るとよく分かりました。墜ちてこなごなも嫌ですが,不時着の衝撃で足腰関節ボキボキとか,ドッカン頭突きで重傷というのも大変嫌ですね。