lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

昨日かき集めてきた分のチェック。

  • シンポジウム「大学教育における統計学」報告 統計数理,41(2),251-266 1993:シンポジウム報告なので内容は薄い。資料としてカリキュラム編成や各学問分野における統計学シラバスの内容項目とキーワードの案がある。
  • 統計教育にいま、何が求められているか? -高校までの数学教育と社会からのニーズの狭間にたつ大学での統計教育のあり方- 中條安芸子 情報研究(文教大学),24,75-82 2000:大学で統計学を学ぶ意味が大きくなること,科目の位置づけも「教養科目」的になるであろうと考察。統計学カリキュラム試案を提示。
  • 情報をよむための統計手法(10)統計教育のあり方を考えるために 上田尚一 統計,55(4),75-80 2004:統計教育の最初の段階で「確率」をもちだすのは,現実問題を扱う手法だというイメージを持たせにくいだけでなく,敬遠され,日常的に行われている「情報をよむという行為」を「統計手法の枠外ですすめる人が多くなる」という困った事態につながるおそれがある。

*同一著者による全10回の連載の最終回。他の回の詳細は以下の通り(これも後で読みたい)。
(1)義務教育でこおまでは教えて欲しい,(2)社会人の常識として必要なこと,(3)2変数の関係の見方・扱い方,(4)沖縄県と長野県…どちらが長寿か,(5)傾向線の求め方,(6)傾向を説明するために,(7)傾向を説明するために,(8)地域的傾向を説明するために,(9)多次元データ解析

  • 教科「情報」に統計教育の視点を取り入れよう 成田雅博 ICT・education,22,1-5 2004:教科「情報」は情報教育の中核をなす教科であり,その教育目標は情報活用能力の育成にある。しかし,その教科「情報」の目標・内容の中には,統計教育と関連の深い事項が多い。
  • 高校における統計教育の問題点 村上征勝 統計数理,44(2),227-233 1996:高校の学習指導要領が大学入試に影響を与え,大学入試が高校の確率・統計の授業に影響を与えるという構図となっている。

*同著者で統計数理43(2)に大学における統計学の教育・研究環境とその問題点,の論文あり。

  • SAS/INSIGHTによるデ-タ分析の教育 岸本淳司,浜田知久馬 統計数理,44(2),149-162 1996:インターラクティブなソフトウエアによる実習は,新しい統計教育の手段として,魅力いっぱい。
  • 高等学校普通教科「情報」及び「総合的な学習の時間」における統計教育カリキュラムに関する考察 成田雅博 教育実践学研究(山梨大学),7,57-64 2001:普通教科「情報」と「総合的な学習の時間」の初期および「ミニ卒業論文」作成過程における多様な情報の収集・整理に関する具体的な技能に関して,「情報活用の実践力」育成の一環として統計教育を行うことが適切であることを示唆。
  • 統計教育の歴史・現在・今後の課題 二宮裕之 愛媛大学教育学部紀要 教育科学,50(2),123-130 2004アメリカなどでは記述統計の学習を踏まえた上で高校レベルの数学ではきちんと推測統計を学習しているのに対して,我が国の数学教育では推測統計の指導はほとんどなされていないに等しい。
  • 日本における統計ソフトの過去・現在・未来-第9回日本計算機統計学会シンポジウム特別テーマ総合報告 新村秀一 計算機統計学,10(1),37-61 1997:統計ソフトの歴史が懐かしい。主なソフトの機能比較表もあり。「有り余るコンピュータのパワーを何に使うか?」意思決定支援に使うのが最も適している。統計パッケージを利用したデータ解析の普及こそ,ワープロを卒業した後の,理科系に限らず文系学部の一般教育として位置づけるべきである。
  • 情報化時代における新しい統計教育 新村秀一 計算機統計学,15(2),231-238 2002:新しい時代の統計教育として3ステップ学習法を提案。Excelを用いた統計教育は,統計で必要な手法をシームレスに教えることが難しい,などなどで適していないように思うと指摘。
  • 統計の読み方:総論(連載:統計の読み方) 村上篤太郎,河野江津子 情報の科学と技術,49(6),309-313 1999:本論文を第1回として計12回の連載。社会科学各分野の統計について解説。lionusは社会科学分野の統計に明るくないので役立ちそう。後でじっくり読むぞ。図書館のリファレンスサービスの人が読む雑誌っぽいです。