lionusの日記(旧はてなダイアリー)

「lionusの日記」http://d.hatena.ne.jp/lionus/としてかつてはてなダイアリーにあった記事を移転したものです。

恋愛ドラマ。

先日お仕事の合間のK先生と雑談していて,「オタク」のことを最近は「アキバ系」と言い,「B系(B-BOY)」に対する「A系(A-BOY)」とも呼ぶようになり市民権を得ている(ようだ),という話になりました。「電車男」が有名になったせいだろう,という流れの続き・・・

lionus:去年は『世界の中心で,愛をさけぶ(セカチュー)』が流行ったり,『電車男』にしても純愛ブームですよね。
lionus:(このように純愛がもてはやされるようになったのは)近頃はもう恋愛が容易になって,恋愛を妨げるような要因がなくなっているから,恋愛にドラマが成立しにくいせいなんですよ,多分。
K先生:障壁ねぇ。
lionus:セカチューならば白血病が,電車男ならばオタクへの偏見がドラマ性を増すための障壁ですよ。
K先生:オ,オタクへの偏見・・・最後は自分の心の中にある障壁かぁ(笑
lionus:そうなんです!障壁がもうどこにも見当たらなくなってきたので,最後は自分の心の中にある要素を障壁にしないと,もう,恋愛におけるドラマが成立しなくなってるんですよ〜

lionusの訳分からん主張に毒気を抜かれた様子のK先生が帰ってゆかれた後も,「若者主役じゃなくても,例えば『失楽園』ならばW不倫&(恋愛現役としての)年齢限界がドラマ性を増すための道具的障壁だよな〜」とひとりあれこれと考えました(←暇人
それにしても恋愛ドラマの主役になろうとすれば,精神的エネルギーが必要です。
かーら教授の漫画のセリフを思い出しました。

フロイト1/2 (白泉社文庫)

フロイト1/2 (白泉社文庫)

上記文庫所収の「真実のツベルクリン反応」より:
(小児科医の俊一郎と女子高校生の恵子がそれぞれ盆栽いじりと庭いじりをしながら)

恵子:石蹴りゃ当たったのが恋人同士っつー時代だもん・・・皆様エネルギッシュで困るわ
俊一郎:体力はともかく・・・あの強靭な精神力にはついていけないねえ
恵子:あたしに言わせりゃ彼らの方が異常よ,大恋愛できる人って物凄くタフよきっと
(中略)
俊一郎:だのになぜ,僕らが若年寄だのご隠居様だのと迫害されなくちゃならんのです!?

(男子から映画に誘われたが断った恵子が,それを聞いた女友達に「あんなハンサムをもったいない」と愛想をつかされてひとり思う)

・・・映画ってほんとにくたびれるのよ,とくに悲恋ものは・・・
たいがい片方が記憶喪失になったり戦争に行くか白血病で死ぬの
糖尿病とか直腸ガンじゃいけないのね
ほんでもう片方が泣きながらひまわり畑を走り回ったり,雨の中カサ振り回してジュテームだのモナムールだのえらい疲れる・・・

ソフィア・ローレンの歴史的熱演も,かーら教授にかかっては全くの形無しです。